
おごそかな クラシックの音色が コンサートホールに こだまする
指揮者 ケン・タナカ は 上機嫌に タクトを振る
ひさしぶりに 盟友 ヴァイオリニスト 後藤たかし との共演であった
後藤は・・・
ステージの進行した ガンに罹患してなお コンサートに意気込んでいた。
医師から
ようやく 許可を いただいたんだ。
「つくづく思うよ マエストロ タナカ 音楽は 協奏曲だって・・・」ね
コントラバス の低音と ヴァイオリンのラインが 美しく クロスする
そう
そこは フォルテ フォルテだ そぅ フォルテだ。
皆 後藤が こんな 大きな コンサートで もう・・・ 知っていたんだ。
あの日 彼に 最高の演奏を・・・・
みんな 意気込んでいた
ヴァイオリンの後藤に 秘密で 楽団員 全員が コンサートのフィナーレ
全ての楽器が
ユニゾンしていた
ストリングス 鍵盤 フルート 指揮者 感謝、感謝、感謝だよ
最後に 拍手喝采のスタンディングオベーション の雨が降っていた
そぅさ、。
「コンチェルトは ヴァイオリンに載せて」
