
ものごころ ついた時には
もう
トランペットを 握りしめていたんだ
両親は 二人とも 普通の高校教師
小学生にあがると 音楽理論書を 片っ端から 読み 始めていた
学校の成績は 普通以下
将来を 絶望視されていた 俺だが 一つだけ みんなと違うことがある
そう トランペットッ!
誰にも 聴かせた ことがないんだが
俺の奏法は どうも 帝王と呼ばれた なんたら・・、っていう 音楽家に
似ているらしい。
俺が提示した 新たな 理論は 父の知人だった 音楽評論家 によると
その
メソッドを 帝王学と 呼ぼうと いうことだった。 彼は信じられる 男だ。
ミュートを つけて弾いていた。
「雷に撃たれたぜッ!!」 俺はめずらしく 上機嫌に、
知人だった 先の 音楽家が 貸してくれた
CDと DVDには
恐ろしいくらいに 美しいほどに 歌う トランペッターが ジャズを 吐き出していたんだ。
俺は進学することなく
トランペッター づけの日々 あと何マイル 歌えば あんな音に 辿り着ける?!?!?!
俺は その男を 永遠のライバルと呼び 明日を歌い続けていた・・・・。
終わらない旅の始まり 彼は 後に 大成功を 収める事になるのだが
今は まだ 小さなトランペッタ-
そうだね、
「トランペット迄の距離はあと何マイルス?」
